バイアグラの薬物動態について

薬物動態とは生体に薬物を投与した際に、その体内でどのような状態を示すかといったテストです。バイアグラの結果は以下の通りになっています。


@高齢者の場合

50mgのシルデナフィルを15名の65歳以上被験者と18?45歳の被験者に投与した場合、AUC0-∞は高齢者の場合で1077.0ng・hr/mL、若年者では586.0ng・hr/mLとなり、若年者と比較すると高齢者の場合は2倍近く高くなった。またCmaxは高齢者で302.5ng/mL、若年者で178.2ng/mLとなり、若年者と比較すると高齢者の場合は60?70%ほど高い結果を示した。T1/2は高齢者と若年者ではそれぞれ3.8時間と2.6時間という結果になった。一方Tmaxは高齢者で1.2時間、若年者で1.1時間となり大きな差異は認められなかった。


@食事の影響について

50mgのシルデナフィルを16名の被験者に対して空腹時と食後に投与した場合、空腹時と食後の投与でシルデナフィルのTmaxは1.2時間と3時間だった。吸収速度は食後に投与した方が1.8時間ほどTmaxが長くなるという結果になった。

またAUC0-∞は空腹時の場合は806.2ng・hr/mLとなり、食後の場合には697.5 ng・hr/mLであった。さらにCmaxは空腹時の場合は255ng/mLとなり、食後の場合には149ng/mLという結果になった。


@排泄と代謝について

検査では10?100 mg・150mgのシルデナフィルを6名の被験者に対し、単回投与した場合、投与量に対する未変化体の累積尿中排泄率(投与後48時間)は0.3?0.6%だった。これはどの場合もほぼ一定で、投与量に関係がないという結果を示した。

また50 mg・100mgのシルデナフィルを6名の被験者に対し、1日1回の割合で7日間反復投与した場合、24時間毎の投与量に対する未変化体の尿中排泄率は、0.2?0.9%程度で、これは反復投与による変化は現れず単回投与した場合と同じという結果になった。


@血中濃度について

25、50、100、150mgシルデナフィルを20名の被験者に単回投与した場合のAUC0-tは、231,504,1148及び1977ng・hr/mLとなった。またCmaxは、105,192,425、674ng/mLだった。さらに1日1回の割合で7日間に渡って50 mg ・100mgのシルデナフィルを6名の被験者に対し、反復投与した場合、T1/2とTmaxでは反復投与で変化は現れず、投与後24時間のCminは1ng/mL前後という結果を示した。


@肝機能障害患者と腎機能障害患者の場合

50mgのシルデナフィルを12名の肝機能障害患者と12名の健常者に対して投与した場合、健常者と比べると、シルデナフィルのクリアランス(CL/F)は46%減少した。AUC0-∞の平均値は85%、Cmaxの平均値は47%増えるという結果を示した。

さらに50mgのシルデナフィルを16名の腎機能障害患者と8名の健常者に対して投与した場合、健常者と比較すると重度障害者においてはAUC0-∞とCmaxがそれぞれ約2倍という結果になった。一方で腎機能の低下が中等度もしくは軽度の患者では、健常者と比較してもAUC0-∞とCmaxの値はほとんど違いが見られないという結果になった。

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